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Microsoft Azure Administrator Associate (AZ-104) 合格体験記

今回はMicrosoft の認定資格・Azure Administrator Associate (AZ-104) の受験から合格までの学習方法や試験形式などについて説明します。本記事は2021年5月15日の記事であり、時間経過により一部出題範囲や用語など異なる場合があるためご注意ください。

Microsoft Azure Administrator Associate(AZ-104) とは

Exam AZ-104: Microsoft Azure Administrator

Microsoft Azure Administrator Associate(AZ-104)は、Azureの管理者として必要な知識や構築・運用に関する技術を証明する試験です。Azureの基本的なリソースについて学習できるため、Azure資格の導入やMicrosoft Azure Fundamentals(AZ-900)の次に受験する試験として使われます。

受験言語は英語,、簡体中国語、 韓国語、 日本語から選択でき、試験会場はテストセンターか自宅(職場)を選択できます。

試験範囲について

AZ-104の試験範囲やどのような内容を問われるかについては、以下のリンクから確認できます(英語)

試験料について

AZ-104の受験料は21,103円(税込)です(2021年5月15日現在)

使用した教材

AZ-104取得に向けて使用した教材は以下の通りです。

  • MS Learn
  • 公式ドキュメント
  • ひと目でわかる Azure Active Directory 第3版

MS Learn

公式ドキュメント

ひと目でわかる Azure Active Directory 第3版

勉強期間

勉強期間はGWの休み中の勉強期間を含めて1ヶ月程度でした。連休等で集中的に時間が取れる場合は1ヶ月集中して勉強するのも良いですが、クラウドにあまり詳しくない、Azureはそこまで分からない方は1ヶ月半から2ヶ月程度余裕をもって勉強すると良いです。既にAzureの実務経験を持っており、試験範囲のリソースを使い慣れている場合は1ヶ月以内でも良いかと思います。

勉強方法

AZ-104の勉強は以下の流れで行いました。

  1. 試験範囲の把握
  2. MS Learnを一通りやる
  3. 公式ドキュメントを見ながらリソースを使う
  4. 書籍を読む
  5. 2、3を繰り返して定着させる

試験範囲の把握

はじめにAZ-104の試験範囲やどのような内容を問われるかについて確認します。試験範囲等を把握することで、勉強のポイントを絞ることができます。

MS Learnを一通りやる

試験範囲を把握したら、使用教材欄に記載のAZ-104のMS Learnを一通り行います。文章ばかりでわかりにくいところもありますが、わかりにくい部分は同じ構成を作ってみたり、図を書く等でイメージを掴んでいきます。全てのMS Learnをやると結構な時間になるため、1回目は軽く流しながら理解する程度で良いです。

公式ドキュメントを見ながらリソースを使う

Microsoft系の資格試験は「○○はどれ?」みたいなものではなく、特定のケースに対する内容や解決方法等を問う形式です。そのため、ただ内容を暗記するだけでは資格合格は厳しいです。

公式ドキュメントの各リソースには「クイックスタート」や「チュートリアル」の項目があり、こちらに沿って手を動かすことで、基本的な手順やリソースでどのようなことができるかの理解に役立ちます。試験の問題では手順を問われる問題もあるため、こちらも参考にしながら勉強してみると良いです。公式ドキュメントを読んでみると、手順だけでなく必要となる関連リソースや○○のケースではこういう設定が必要、みたいなことも書いてあったりするため、試験勉強だけでなく知識の補完としても役立ちます。

基本的な手順が身についたら、試験対策にリソースを作成して色々と試してみると良いです。例えば、以下のように少し応用を聞かせて見ると良いです。

  • Azure ADにユーザー、グループを作ってロールを割り当ててどうなるかを試してみる
  • 異なるネットワークセキュリティグループをサブネットと仮想マシンのNICに設定してみる
  • 複数の仮想ネットワークを使ってピアリングやVPN接続を行ってどのように通信できるか試してみる
  • リソースを異なるリソースグループに移動してみる
  • ロードバランサを作成して仮想マシンを負荷分散してみる、VMSSを使ってスケールアウトしてみる
  • App Serviceを使って本番環境、テスト用環境といった環境別の構成を作ってみる
  • Log Analyticsを使ってデータを収集してみる
  • VMのバックアップを取得してリストアしてみる

上記はあくまで一部ですが、特定のケースに対する内容や解決策等を問われる試験では、実際に手を動かしてどうなるかを多く知っておくことが大事です。リソースグループやリージョンを意識した内容はよく問われた印象だったため、意識しておくと良いです。ドキュメントを隅から隅まで読もうとすると膨大な時間がかかるため、試験範囲の把握で見たポイントに絞る等して勉強していくと良いでしょう。

書籍を読む

MS LearnのAzure ADだけでは少し物足りないと思い、使用教材のAzure ADの本を読みました。内容としては、画面付きの手順がとてもわかりやすく、基本的な内容を理解するには良い本です。Azure上の操作だけでなく、Office 365の連携等も書いてあるので、試験対策だけでなく実務でAzure ADを使用するのであれば読んでおくと良いかと思います。

また、今回は使用しませんでしたが、AZ-104関連では以下の書籍もあります。

速習Azure Administrator (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

英語ですが、Microsoftが出しているAZ-104の書籍もあります。

Exam Ref AZ-104 Microsoft Azure Administrator

2,3を繰り返す

1回やっただけでは中々覚えられないため、再度MS Learnを読んでみたり手を動かしながら勉強します。軽く手を動かして試した後にMS Learnやドキュメントの内容を読んでみると「なるほど」と気づく点もありました。また、余裕があれば公式資料だけでなくネット等で調べて知識を補完していくのも良いと思います。

試験本番

5/15(土)に某テストセンターで受験をしました。

試験はシナリオ問題と正誤問題を含めて64問でした。シナリオ問題と正誤問題は回答後に見直しをすることができない問題のため注意が必要です。具体的な問題内容は記載できませんが、基本的な内容から応用的な内容、実際に試していないと分からない内容と幅広くありました。特に複数の画像や情報を含めた問題等が多かったため、1問あたりの回答時間が多くなりました。テストセンターで受験する場合はメモ用の用紙をもらえるため、問題文の構成を可視化しておくと答えやすくなります。似たような構成も時よりでてくるため、書くのが大変であれば一度書いた構成を使いまわしするのも良いです。

試験時間については、見直しも含め20分ほど残して終了しました。Microsoft 系の試験に慣れていない場合やシナリオ問題等で時間を使ってしまうと時間が厳しくなるため、わからない問題はチェックを付けて後回しにする等で余裕を持っておくと良いです。

試験結果

試験結果は以下の通りです。

点数

830点

結果

合格

この試験の他の受験者との成績比較は以下の内容でした。

Azure IDとガバナンスの管理

普通

ストレージの実装と管理

優秀

Azureコンピューティングリソースのデプロイと管理

普通

仮想ネットワークの構成と管理

優秀

Azureリソースの監視とバックアップ

優秀

まとめ・所感

AZ-104試験を受験し実際の問題を見てみると、まだまだ試し足りない部分や細かい設定内容と分からない部分も多くあったと感じました。ただ、Azureの試験でどのような形式の問題が出てくるのか、今度どう勉強していけば良いかが見えたので、試験範囲以外にも見えたことは多かったと思います。

今回の体験記が皆様のAzure の資格取得の参考になれば幸いです。