Microsoft Azure Infrastructure Solutions (AZ-305) 合格体験記
今回はMicrosoft の認定資格・Microsoft Azure Infrastructure Solutions (AZ-305) の受験から合格までの学習方法や試験形式などについて説明します。本記事は2022年6月4日の記事であり、時間経過により一部出題範囲や用語など異なる場合があるためご注意ください。
Microsoft Azure Infrastructure Solutions (AZ-305) とは
試験概要
Microsoft Azure Infrastructure Solutions (AZ-305) はAzure のコンピューティングやネットワーク、ストレージ、セキュリティ等の設計・提案に関する試験です。AZ-305 はAzure Solutions Architect Expert の取得要件の1つにもなっています。
受験言語は英語,、日本語、 簡体中国語,、韓国語,、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 (ブラジル)、アラビア語 (サウジアラビア)、ロシア語、繁体中国語、イタリア語、インドネシア語 (インドネシア) から選択でき、試験会場はテストセンターか自宅(職場)を選択できます。
試験範囲
受験料
AZ-305 の受験料は23,213円です (2022年6月4日現在)
使用教材・サイト
AZ-305 取得に使用した教材・サイトは以下の通りです。
- MS Learn
- 公式ドキュメント
- Microsoft 公式問題集 (英語)
MS Learn
- AZ-305: ID、ガバナンス、および監視ソリューションの設計
- AZ-305: ビジネス継続性ソリューションを設計する
- AZ-305: Design data storage ソリューション
- AZ-305: インフラストラクチャ ソリューションを設計する
- Microsoft Azure Well-Architected Framework を使用して優れたソリューションを構築する
- Azure 向けの Microsoft クラウド導入フレームワークでクラウド導入を加速する
- Azure SQL の基礎
- Azure のデータベースおよび分析サービスについて調べる
- データ プラットフォーム リソースの計画と実装
こちらには記載しませんが、以下のAZ-104 やAZ-500 対策のMS Learn も役に立ちます。
■ 公式ドキュメント
Microsoft公式問題集(英語)
勉強期間
勉強期間は、3月末から始めたため2ヶ月半程度でした。試験範囲のサービスを業務で使用している、Azure の設計業務を行っている、試験範囲の重複しているAZ-104 やAZ-500 あたりに合格した直後であれば、もう少し短い期間で合格も可能かと思います。
勉強方法
AZ-305 の学習は以下の流れで行いました。
- 試験範囲の把握
- AZ-305 および関連するサービスのMS Learn をやる
- Microsoft 公式問題集をやる
- 2、3の範囲のサービスを触る、公式ドキュメントを読む
- 3、4を繰り返す
試験範囲の把握
はじめにAZ-305 の試験範囲となるサービスや観点を把握します。「試験範囲」の項目で記載したPDF から試験範囲を把握することで、学習ポイントを絞ることができます。試験スキルのアウトラインをダウンロードし、以下の点をチェックしておきましょう。
- 試験範囲で問われるAzure サービス
- 試験で問われる知識・観点
AZ-305 および関連するサービスのMS Learn をやる
試験範囲の把握後、試験ページにあるAZ-305 のMS Learn で学習します。基本的な内容は試験ページのMS Learn で学習できますが、あまり使用したことのないサービスやもう少し細かく学習したい場合は関連するサービスのMS Learn を使います。管理人はSQL Database 等のデータ関連サービスが少し苦手だったため、データ関連のMS Learn を多めに行いました。
関連サービスのMS Learn を探す際は、以下の参照ページから「Azure」と「ソリューションアーキテクト」で絞って検索すると探しやすくなります。
Microsoft公式問題集をやる
MS Learn で基礎的な知識を学習後、Microsoft 公式が提供している問題集を行います。値段は高いですが、解説がしっかりしていること、公式ドキュメントのどのあたりを読めばよいか、等が丁寧に書かれているため、実践的な学習ができます。
2、3の範囲のサービスを触る、公式ドキュメントを読む
知識や問題集だけでは細かい部分の学習ができないため、試験範囲のサービスを実際に触ってみたり、公式ドキュメントを深く読んだりします。また、公式ドキュメント欄に記載したアーキテクチャの参照は、Azure のサービスを組み合わせた基本的なアーキテクチャについて学習することができるため、試験対策だけでなく実務等でも役に立つかと思います。
AZ-305 は設計に関する試験のため、以下のようなことを意識しながら勉強すると良いかと思います。
- コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、セキュリティ等でどのようなサービスがあるか
- 類似するサービスの比較
- 要件を満たすために必要なサービス(機能)、サービスの組み合わせ
- コストを意識したサービスの選定
3、4を繰り返す
一通り実施した後は、Microsoft 公式問題集と公式ドキュメント、実際にサービスを触る等で知識を深めていきます。公式ドキュメントだけではイメージが掴みにくかったりするため、関連するサービスのブログ等を見ながら、試験の準備を進めます。
試験本番
2022年6月4日(土)に都内の某テストセンターで受験しました。
試験時間は100分。問題数は一般問題とケーススタディ1問、シナリオ2題の計54問でした。問題数は人によって前後するかと思います。合格点は700点で、ケーススタディ問題は完了後に見直しができず、シナリオ問題は回答後に戻ることができないため注意が必要です。
具体的な問題の掲載はできませんが、設計に関する試験のためサービスの構築 (設定) 手順を答える問題より、特定の要件を満たすためにどのようなサービス(機能)を使用するか、要件を満たすためにどのようなサービスの組み合わせを行えば良いか、を問われるものが多かった印象です。単純な知識を求める問題もいくつかありましたが、サービスの組み合わせ方、類似サービスの比較ができていないと厳しい内容だと思いました。また、問題文の構成を書くためにメモは1枚使い切ったくらいでした。
試験時間は、構成を書いたり考える必要のある問題が多いため時間がかかりました。設計やサービスのパターンをある程度理解している人であれば素早く回答できるかもしれませんが、管理人は見直しを含め17分程残し終了しました。
試験結果
試験結果は以下の通りです。
点数 | 914点 |
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結果 | 合格 |
試験セクションの成績は、詳細な割合を出すことができないため割愛します。
まとめ・所感
AZ-305 を受験し、Azure のインフラに関する設計周りの知識を幅広く学習できました。特に、過去のAzure 資格では細かく学習しなかったデータベース周りやサービスの組み合わせ方、サービスの移行、コストについても学習できたため良かったです。また、管理人はAZ-500 を受けた後にAZ-305を受験しましたが、試験範囲はAZ-104 やAZ-500 に出てくるサービスも多く関わっているため、こちらの資格を取得後に受験するとスムーズに進めるかと思います。
今回の合格体験記が皆様の参考と慣れば幸いです。