Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions (AZ-400) 合格体験記
今回はMicrosoft の認定資格・Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions (AZ-400) の受験から合格までの学習方法や試験形式などについて説明します。本記事は2022年1月29日の記事であり、時間経過により一部出題範囲や用語など異なる場合があるためご注意ください。
Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions(AZ-400)とは
試験の概要
試験 AZ-400: Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions
Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions(AZ-400)はアジャイルやDevOps、SRE に関する知識、Azure リソースを使用したCI/CD 全般の実装、Azure リソースの自動化等を問う試験です。Azure の資格試験ではExpert に位置する内容となっています。
受験言語は英語, 日本語, 簡体中国語, 韓国語, ドイツ語, フランス語, スペイン語, ポルトガル語 (ブラジル), アラビア語 (サウジアラビア), ロシア語, 繁体中国語, イタリア語, インドネシア語 (インドネシア)から選択でき、試験会場はテストセンターか自宅(職場)を選択できます。
試験範囲について
AZ-400 の試験範囲については、以下のリンクから確認できます (英語)
試験料
AZ-400 の受験料は23,213円 (税込) です (2022年1月29日現在)
使用教材・サイト
AZ-400 取得のために使用した教材は以下の通りです。
- MS Learn
- 公式ドキュメント
- 書籍(補助)
- Udemy AZ-400問題集(英語)
MS Learn
- AZ-400: DevOps 変換の過程を開始する
- AZ-400: エンタープライズ DevOps 用の Git を使用する
- AZ-400: Azure Pipelines と GitHub Actions での CI の実装
- AZ-400: リリース戦略の設計と実装
- AZ-400: Azure Pipelines を使用して、セキュリティで保護された継続的配置を実装する
- AZ-400: 依存関係の管理戦略の設計と実装
- AZ-400: 継続的フィードバックを実装する
- AZ-400: Azure Pipelines を使用して、セキュリティで保護された継続的配置を実装する
- AZ-400: Docker と Kubernetes を使用したコンテナーの作成と管理
- AZ-400: コンプライアンスのためにセキュリティを実装し、コード ベースを検証する
- AZ-400: Azure、DSC、サードパーティ製ツールを使用したインフラストラクチャのコード化の管理
公式ドキュメント
書籍 (前提知識に不安がある人向け)
- みんなでアジャイル ―― 変化に対応できる顧客中心組織のつくりかた
- SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発
- Effective DevOps ―― 4本柱による持続可能な組織文化の育て方
勉強期間
勉強期間は、12月から勉強を開始したため2ヶ月弱となりました。試験内容の前提知識や業務で試験範囲の内容を触っているのであれば、もう少し短い期間でも大丈夫かと思います。逆に、試験範囲の基礎知識があまりないようであれば、基礎知識定着のために少し長めにとっても良いかと思います。
勉強方法
AZ-400 の勉強は以下の流れで実施しました。
- 試験範囲の把握
- 書籍で知識を補完する
- AZ-400 のMS Learn をやる
- 公式ドキュメントを見ながら実際に手を動かす
- 問題集を解く
- 3から5を繰り返す
試験範囲の把握
はじめにAZ-400 の範囲となるサービスや知識・観点を確認します。試験範囲を把握することで、勉強するポイントを絞ることができますので、試験スキルのアウトラインをダウンロードし、以下の点をチェックしておきましょう。
- 試験範囲のAzure サービス
- 試験で問われる知識・観点
書籍で知識を補完する (必要なら)
AZ-400はアジャイル (スクラム) やDevOps、SRE 等の基礎知識も試験で問われるため、基本的な内容に不安がある方は入門書を読んで基本的な用語等を把握しておくと良いです。既に基礎知識がある、アジャイル (スクラム) やDevOps に関する業務に携わっている方であればスキップして問題ありません。
AZ-400 のMS Learn をやる
初めにAZ-400 のMS Learn をやります。内容によってはAzure サービスを動かしながら学ぶLearn もあるため結構なボリュームとなります。MS Learn でもアジャイルやDevOps、SRE に関する基礎知識を学んだり、関連ツールについても学ぶことができますので、しっかり押さえとく良いです。また、Learn によってはGitHub のチュートリアルも入っているため、GitコマンドやGitHubの操作に不安のある方はこちらも押さえておくと良いです。
公式ドキュメントを見ながら実際に手を動かす
MS Learn だけでは詳細なところまで把握できないため、試験範囲のサービスの公式ドキュメントを見て学習します。公式ドキュメントのチュートリアルでは各サービスの基本的な手順を学ぶことができるため、手順についてはAzure サービスを使用して手を動かすのをおすすめします。試験では手順に関する問題も結構あるため、手を動かしておかないと試験で躓く恐れがあります。
公式ドキュメントを全て読むと膨大な時間がかかってしまうため、ドキュメントについては必要な部分のみを読み手を動かすようにしておきましょう。管理人は以下のようなところを中心に読んだり手を動かしたりしました。
- リソースの作成や設定手順をAzure Portal、Azure CLI、PowerShell で行うとどうなるか
- 特定の設定を行うためにはどのような順番で行うか
- PowerShell、JSON、YAML 等の設定ファイルの設定値の意味
- 要件を満たす最小の方法は何か (例:最小限の権限、管理コストを最小限に抑える、等)
問題集を解く
AZ-400 の問題集はUdemy 等を含めて日本語のものが無いため、英語の問題集をGoogle 翻訳等の翻訳ツールで訳しながら問いていきます。問題集で間違えたところは解説や解説先のリンクを読んだり、問題内容をAzure で実際に手を動かして身につけていきます。
3から5を繰り返す
1回では中々覚えられないため、再度MS Learn を読んでみたり手を動かしながら勉強します。Azure サービスで試した後にMS Learn や公式ドキュメントの内容を読んでみると「なるほど」と気づく点もありました。
試験本番
1/29 (土) に都内の某テストセンターで受験しました。試験はケーススタディ試験が2パターン、シナリオ問題が2パターン、通常問題を含めて64問を130分でした。問題数については人によって前後するかと思います。合格点は700点で、ケーススタディは完了後に見直しができず、シナリオ問題は一度回答後に戻ることができないため注意が必要です。
具体的な問題内容は記載できませんが、特定のケースに対してどのAzure サービスを使用するか、Azure サービスのどの機能を使用するか、○○をするためにはどのような手順で実施するか、の問題が多かった印象です。また、Git のコマンドやCI/CD に使用される各種ツールに関する内容も多かった印象です。MS Learn で出てくる内容のツールもあれば、あまり馴染みのないツールも選択肢に入っていたりしました。
試験時間については、コードを読んだり細かい設定をするような問題は少なめな印象のため、よほど詰まったりしなければカツカツにはならないかと思います。問題数は多めですが、見直しを含めて30分程度残して終了となりました。
試験結果
試験結果は以下の通りです。
点数 | 837点 |
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結果 | 合格 |
試験セクションごとの成績については、詳細な割合を出せないため割愛します。
まとめ・所感
AZ-400 を受験し、DevOps やSRE の基本となる部分やAzure リソースを使用したCI/CD 環境の構築と幅広く学習することができました。試験勉強でAzure DevOps 等を触ってみて、Azureの良い部分を知ることもできました。また、Azure リソース以外にアジャイル、スクラム、SRE と技術以外の文化・マインドについても学習し、様々なことに活かせると感じました。
今回の合格体験記が皆様の参考となれば幸いです。