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Designing and Implementing Cloud-Native Applications Using Microsoft Azure Cosmos DB (DP-420) 合格体験記

今回はMicrosoft の認定資格・Designing and Implementing Cloud-Native Applications Using Microsoft Azure Cosmos DB (DP-420) の受験から合格までの学習方法や試験形式などについて説明します。本記事は2023年9月4日の記事であり、時間経過により一部出題範囲や用語など異なる場合があるためご注意ください。

Designing and Implementing Cloud-Native Applications Using Microsoft Azure Cosmos DB (DP-420) とは

試験概要

試験 DP-420: Microsoft Azure Cosmos DB を使用したクラウドネイティブ アプリケーションの設計と実装

Designing and Implementing Cloud-Native Applications Using Microsoft Azure Cosmos DB (DP-420) はAzure CosmosDB を使った設計・開発などに関する知識・スキルを問う試験です。主に要件に合わせたCosmosDB の設定やコード上の実装、SQL の実行、CosmosDB をデータ分析に利用する際の設定、CosmosDB のパフォーマンスチューニング、トラブルシューティング、などCosmosDB に関する幅広い知識を求められます。また試験範囲には実装も含むため、コードを読むことやSQL に関する内容も問われます。Azure CosmosDB の設計や開発、管理に関する知識・スキルを取得したい方におすすめです。DP-420 はSpecialty に分類されており、Azure Cosmos DB Developer Specialty 取得の要件とされています。

学習ガイド

DP-420 の学習ガイドは以下URL から確認できます。

試験 DP-420 の学習ガイド:Microsoft Azure Cosmos DB を使用したクラウドネイティブ アプリケーションの設計と実装

受験料

DP-420 の受験料は23,213円 (税込) です (2023年9月3日現在)

使用教材・サイト

DP-420 取得のために使用した教材は以下の通りです。

  • MS Learn
  • 公式ドキュメント
  • Measureup 問題集
  • Udemy ハンズオン動画

MS Learn

DP-420 の学習に使用したMS Learn は以下モジュールとなります。

公式ドキュメント

DP-420 の試験範囲に出るサービスの詳細や基本的な操作方法を理解するために公式ドキュメントを使用します。

Azure Cosmos DB のドキュメント

また、最近の更新で認定試験中に公式ドキュメントを確認できる仕様となったため、事前にドキュメントを読み込みどの部分にどのような内容のことが記載されているかについて理解しておくと試験当日で役に立ちます。

Measureup 問題集

Measureup が提供しているDP-420 の問題集です。基本的な知識がついた後、試験の問題形式や雰囲気に慣れるとともに応用的な知識をつけるために利用します。ケーススタディやシナリオ問題を想定した問題もあります。各問題ごとに解説が充実しており、ドキュメントのどの部分を読めばよいかも記載されているため、要点を掴んで学習するには良いです。

Microsoft Practice Test DP-420: Designing and Implementing Cloud-Native Applications Using Microsoft Azure Cosmos DB

ただ、円安だと若干値段が高くなるためセールの時を利用して購入するのをおすすめします。

Udemy

DP-420 は開発寄りの試験のため、ハンズオンなど手を動かしてコードを書いたり設定を行うと効率的に学習できます。以下のUdemy 教材は英語ですが実際にコードを書きながら挙動を確認することでCosmosDB をコード上で利用する際の学習に良いです。

DP-420 : Microsoft Azure Cosmos DB Exam Guide [Hands-on]

勉強期間

DP-420 の勉強期間はAzure CosmosDB のMS Learn の学習からハンズオン動画、問題集や実際にサービスを利用して手を動かし受験するまで2ヶ月半程度かかりました。実務などで既にCosmos DB を利用されている方やデータベースやデータ分析などの基本的な知識がある方であればもう少し短い期間で合格できるかと思います。

勉強方法

DP-420 の学習は以下の流れで実施しました。2、3 については時間に余裕があれば並行で実施すると良いです。

  1. 学習ガイドの確認
  2. DP-420 のMS Learn を一通り実施する
  3. Udemy の動画ハンズオンを行う
  4. Measureup 問題集を解く
  5. 公式ドキュメントを読みながらAzure CosmosDB を使っていく
  6. 4、5 を繰り返す

学習ガイドの確認

初めにDP-420 の学習ガイドを確認します。学習ガイドは試験で出題されるサービスや試験で問われる観点などが記載されています。試験の学習を始める前に試験範囲やどのような観点で学習していけば良いかを把握することで学習ポイントを絞れます。学習ガイドのURL から以下の点をチェックしておきましょう。

  • 試験で問われる内容、観点
  • 試験で問われるAzure サービス

DP-420 のMS Learn を一通り実施する

学習ガイドを確認後、DP-420 に関連するMS Learn を学習します。試験に出題されるCosmosDB、NoSQL に関する基本的な知識から、CosmosDB の基本的な操作を学習できます。MS Learn 内ではラボの演習があり、サンドボックス環境で実際に手を動かしてCosmosDB の操作を学習できます。

Udemy の動画ハンズオンを行う

MS Learn で基本的な知識、操作方法を学びつつハンズオンの動画を行います。DP-420 は試験中にC# のコードを読んで回答する問題など出題されるため、ハンズオン動画でコードを書きながら挙動を確認していきます。開発者の方であればハンズオンを行っておくことで、認定試験だけでなく実際にコードを書く時に役立ちます。

Measureup 問題集を解く

MS Learn、ハンズオン動画を一通り終えたところでMeasureup のDP-420 問題集をやります。問題集はケーススタディやシナリオを含め150問ほどあるため、一通り問題集を解いてみます。初めて問題集をやる時はどの部分を理解しているか(理解できていないか)を見ながら学習します。問題集では各問題ごとに詳細な解説や公式ドキュメントのどの箇所を見ればよいかが記載されているため、理解の浅い部分や苦手な箇所については公式ドキュメントを読み込み理解できるよう学習します。また、DP-420 の認定プラクティスは2023年9月3日 現在で提供されていません。

公式ドキュメントを読みながらAzure CosmosDB を使っていく

問題集で分からなかった部分や理解の浅い部分(苦手な部分)に対し、公式ドキュメントの読み込み、CosmosDB を実際に利用して理解を深めます。公式ドキュメントはすべて読むと膨大な量ですが、試験中に公式ドキュメントを参照できる仕様に変更されたため、要点を絞って読むと共にどこに何が書かれているかについても把握しておきます。サービスの触り方としては、公式ドキュメントのチュートリアルや個人ブログの内容を実施してみるのがおすすめです。試験ではコードを読んだり設定内容を見ながら答える問題も多くあるため、単純に手を動かすだけではなく、「この設定の時はこのような挙動になる」「こういった要件を満たすためにはこの設定が必要」など実践的なことを意識して学習します。

4、5 を繰り返す

一連の流れを実施後、Measureup 問題集と公式ドキュメント、実際にサービスを触り理解を深めていきます。公式ドキュメントだけではイメージが掴みにくい部分は関連するサービスのブログなどを見て理解を深めます。

試験本番

2023年9月2日 に池袋のテストセンターで受験しました。

試験時間は140分、問題はケーススタディ1題と一般問題、シナリオ1題の計57問でした。問題数は受験者ごとに前後するためあくまで目安として捉えてください。合格点は700点以上で、ケーススタディ問題は完了ボタンを押した後に戻ることができず、シナリオ問題は回答後に見直し、回答の変更ができないため注意が必要です。

具体的な問題は掲載できませんが、基本的な知識を問う問題からコードやAzure Portal の設定内容を見て答える問題、設定手順を答える問題など幅広く出題される印象でした。問題数が多く、1問にじっくり時間をかけていると時間が足りなくなるため、問題を解くスピードも求められます。ある程度理解しれいればすぐ回答できる問題もありますが、コードや設定内容、設定手順を理解していないと回答が難しい問題も多く出題されるため難しく感じました。

試験問題を解く際は以下の点を意識しました。

  • 選択肢は消去法で考える。設定手順を答える問題では、不要な選択肢を外したり辻褄が合わなくなる組み合わせを外す。
  • 確信を持って答えられない問題、2分以上悩む問題は見直しチェックをつけ適当な回答をつける。見直しの時にちゃんとした回答をする。
  • データベースやコンテナなどの構成は手元のメモに図解を書いて把握する。

また、試験中にドキュメントを参照する場合は以下のようなことを意識して参照すると良いかと思います。

  • 全ての試験問題でドキュメントを参照する時間は無い。
  • ドキュメントを参照する場合、学習中に公式ドキュメントのどの部分に何が書いてあるかを把握しておく必要がある。
  • ドキュメント参照は2択など確証を得られない問題で部分的に利用する。
  • 公式ドキュメント内で「Ctrl + F」を使った検索はできない。

試験時間については、見直しを含め10分程度残して終了しました。1問1問にボリュームがあるため、想定より時間がかかりました。

試験結果

試験結果は以下の通りです。

点数

820点

結果

合格

試験セクションの成績は、詳細な割合を出すことができないため割愛します。

まとめ・所感

Azure CosmosDB は別の試験で出題されたことはありましたが、コード上での実装や細かい設定など細かいところまで理解できていなかったため勉強になりました。また、NoSQL 自体に詳しくなかったため、CosmosDB を通じて基本的な知識などを学べたのはとても良かったです。その反面、コードを読んだりクエリについても出題されるため、普段から慣れていないと難しく感じると思いました。ただ、様々な学習リソースがあるためしっかり勉強すれば合格できる試験かと思います。

今回の合格体験記が皆様の参考となれば幸いです。