GitHub Foundations (GH-900) 合格体験記
今回は2025年11月15日に受験したGitHub Foundations (GH-900) について、どのような認定試験か、試験の準備にどのようなことを行ったか、試験を受けた感想について書いていきます。本記事は2025年11月15日現在の記事となるため、今後のアップデートで試験内容や試験範囲が変わる可能性があります。

GitHub Foundations (GH-900) とは
概要
GitHub の基礎 - Certifications | Microsoft Learn
GitHub Foundations (GH-900) はGitHub 製品やGit の基本的な操作、GitHub を通じた共同開発、貢献に関する知識を証明する試験です。GitHub Foundations の試験では7つのドメインについて知識を問われます。
- ドメイン 1: Git と GitHub の概要
- ドメイン 2: GitHub リポジトリの操作
- ドメイン 3: コラボレーション機能
- ドメイン 4: 先進開発
- ドメイン 5: プロジェクト管理
- ドメイン 6: プライバシー、セキュリティ、管理
- ドメイン 7: GitHub Community の利点
GitHub Founcations はGit の基本的な操作に加え、GitHub とはどのようなプラットフォームか、GitHub のプランによる違い、Git リポジトリやブランチの概念、Pull Request やIssue、Organization、Projects のような共同開発に必要な概念、GitHub の基本的なセキュリティや管理、Discussion のような機能を通じた開発者コミュニティへの貢献と幅広く問われます。
GitHub Foundations は試験合格から2年間有効となります。Microsoft で提供している認定試験ですが、認定試験の更新は再度GitHub Foundations を受験し合格する必要があるため注意が必要です。
学習ガイド (試験概要)
GitHub Foundations の学習ガイドは以下URL より確認できます。Microsoft Learn で公開されているものとGitHub の試験概要では若干内容が異なる部分もあるため、両方の試験概要を確認し問われる範囲を把握しておきましょう。
Study guide for GH-900: GitHub Foundations
料金
GitHub Foundations の受験料は2025年11月15日現在で12,180円です。
学習時間 (期間)
GitHub Foundations の学習時間はGitHub を用いた開発や利用経験によって異なります。普段の業務や個人でGitHub を使い開発を行っている、Organization の設定・管理を行っている、などGitHub に精通している方であればMS Learn と認定プラクティスを1通り実施し受験する程度で問題ありません。一連の流れを行うのに約5~10時間程度の学習時間となります。
GitHub は利用しているけど、リポジトリの利用やIssue、Pull Request のように一部の機能しか利用していない、みたいな方であれば、GitHub の他製品について学習する必要があります。MS Learn や認定プラクティス、実際に手を動かす期間を含め1~2週間程度の学習期間となります。
Git やGitHub を利用したことが無い、非エンジニアの方であれば、Git の基本的な操作や開発に関する概念の学習も必要となります。MS Learn に加え、LinkedIn ラーニングのような動画教材を見たうえで、GitHub がプラットフォームかの理解、Git の基本的な操作の理解、共同開発における概念、実際に手を動かす期間を含め3~4週間程度の学習期間となります。
学習コンテンツ
GitHub Actions Certification の学習は以下のコンテンツ、書籍を使いました。
- MS Learn
- LinkedIn ラーニング
- 認定プラクティス
- GitHub ドキュメント
MS Learn
こちらはGitHub Foundations の試験ガイドで紹介されているMS Learn です。試験範囲の基本的な分野について学習できるコンテンツのため、GitHub Foundations で問われる基本的な内容を知りたい時に見ておきましょう。
LinkedIn ラーニング: Prepare for the GitHub Foundations Certification
Prepare for the GitHub Foundations Certification
こちらはLinkedIn のPremium プランに加入している方のみですが、GitHub Foundations を学習できる動画コンテンツです。各領域のドメインについて動画で解説されている内容のため、MS Learn だけでは少し足りない方には良い教材です。動画は英語ですが日本語の字幕をつけられるため、英語が苦手な方は字幕をつけて学習しましょう。
認定プラクティス (GH-900: GitHub Foundations)
認定プラクティスはMicrosoft で提供している認定試験を想定した問題集です。一連の流れを学習した後に内容の理解度を確認するために利用しましょう。問題を解いてみて、理解の浅い部分や苦手な部分を把握しGitHub のドキュメントやUI 画面を確認し学習していきましょう。
GitHubドキュメント
こちらはGitHub のドキュメントです。MS Learn や認定プラクティスを実施し不明点や疑問点、曖昧な点が出た時はドキュメントを確認し理解していきます。関連するページを探しにくい時は「製品名 + documentation」あたりで検索するとヒットするため、該当のドキュメントページで学習します。GitHub Foundations は試験範囲が幅広いため、広く浅くドキュメントを確認して理解していくことを推奨します。
試験の申込
GitHub Foundations の準備ができたら試験の申し込みを行います。Microsoft の提供するGitHub Foundations はPearson Vue から試験の申し込みができます。認定試験の概要ページ下部にある「Pearson Vue を使用してスケジュールを設定する > 試験のスケジュール設定」から試験日程、会場を選べます。
GitHub の基礎 - Certifications | Microsoft Learn
Pearson Vue で試験を申し込む際、Pearson Vue でアカウントの登録が必要になります。アカウントの登録をしていない方は事前に登録を済ませた上で試験日程、会場を選んでください。試験はテストセンターでの受験かオンラインで受験できます。今回はテストセンターで受験しました。
試験当日
2025年11月15日に秋葉原のテストセンターで受験しました。受付で試験開始時間と受験する試験を話すと試験内容に問題ないかの確認があります。こちらで問題なければ署名を行い、荷物を預けたのち試験用のメモを受け取り試験会場に行きます。試験環境ではヘッドホンもあるため、周囲の音が気になるようであれば利用しましょう。
試験は1時間40分で75問、単一選択と複数選択を行う問題のみとなります。Microsoft 試験と同様に1000点満点で700点以上が合格となります。試験や守秘義務の同意を行うと試験が始まるため心の準備をしておきましょう。また試験官の説明どおり最初の同意を行わないとその場で試験が終了となるため、押し間違えないように注意してください。
試験内容はGitHub に関する基本的な概念や機能、設定方法、複数人で開発する際のお作法みたいな内容が多かった印象です。ケーススタディのような問題はなく、LPIC やCisco 認定試験のように一問一答形式の問題をひたすら回答する感じでした。問題内容によっては即答できるものもあれば、2択で悩むような問題とありました。75問と問題数は多めですが、しっかり学習している方であれば30~50分くらい時間を余して終わらせることもできるかと思います。
試験を終了するとすぐに試験結果が表示されます。アンケートの回答は特に無いため、結果を確認後はすぐ試験会場から退出します。
試験結果
試験結果は以下のとおりです。
スコア | 877点 |
|---|---|
試験結果 | 合格 |
各セクションの具体的な記載されないため、スコアレポートのグラフを掲載しておきます。

試験の感想
GitHub は業務で利用していますが、リポジトリやGitHub Actions 以外にも様々な機能があり、こういったこともできるのか、と学びになりました。Discussion やGitHub Mobile、InnerSource の考え方、Sponsor と個人であまり使っていなかった部分について新たに知れたのは良かったです。
普段開発業務を行っている方がGitHub に関する知識の証明として学習するには良い試験とは思う反面、Git の基本操作や設定方法のような実際の操作を行わないとわからない点もあることから、非エンジニアの方や開発業務以外の方はある程度学習時間を取らないと少し難しいかもしれない、とも感じました。とはいえ、GitHub はCopilot のようなAI 活用に使うケースもあるため、GitHub について基本的な知識を学習したい、知識の証明として使いたい方は学習ついでに試験を受けてみると良いかと思います。
