GitHub Actions Certification 合格体験記
今回は2025年4月13日にGitHub Actions Certification を受験したため、どのように試験の準備を行ったか、実際に試験を受けた感想について書いていきます。本記事は2025年4月13日現在の記事となるため、今後のアップデートで内容などが変わる可能性があります。

GitHub Actions Certification とは
概要
GitHub Certifications - Actions
GitHub Actions Certification はGitHub Actions に関する知識を証明する試験です。GitHub Actions Certification では4つの領域について問われます。
- ワークフローの作成と保守
- ワークフローの利用
- アクションの作成と保守
- 企業内の GitHub Actions を管理する
GitHub Actions のワークフローに関する構文や利用方法、ケースに合わせた設定・利用用途、カスタムアクションの作成、GitHub Actions の管理が主に出題されます。試験範囲の中にはEnterprise プランのように特定のプランが必要な内容も一部あります。
GitHub Actions 認定試験は取得から3年間有効となります。更新には再度認定試験を受けて合格する必要があります。ハンドブックでは初回の更新試験は無料とのことです。
GitHub certifications are valid for at least three years, with the GitHub Administration exam valid for four. Test takers receive renewal reminders at 180 and 90 days before expiration. The first renewal attempt is covered, but missed renewals require payment. Exams are refreshed approximately every three years, and if no new exam is released, certification validity may be extended. To renew your certification, please register for the exam on the certification registration site , and a voucher will automatically apply upon checkout.
試験ガイド
試験ガイドは以下URL より確認できます。試験ガイドは2025年4月13日現在、英語版の試験ガイドのみ公開されています。
https://github.com/LadyKerr/github-certification-guide?tab=readme-ov-file
GitHub 認定プログラムに関するよくある質問は以下URL ページにまとめられています。
GitHub Certification Program FAQs
料金
GitHub Certifications の受験料は2025年4月13日現在で99ドル (14,500円前後) となります。
学習時間
個人差や学習時間の確保によりますが、GitHub Actions を業務で利用した経験がある、個人でもワークフロー作成を実施している場合は知識のベースがあるため、足りない部分を補いつつ2、3週間程度でも合格できるかと思います。GitHub Actions を全く利用したことが無い、あまり使ったことが無い場合は1ヶ月程度余裕を持って挑むのがよいです。
学習コンテンツ
GitHub Actions Certification の学習は以下のコンテンツ、書籍を使いました。
- MS Learn: GitHub Actions コレクション
- LinkedIn ラーニング
- GitHub CI/CD 実践ガイド
- GitHub 認定試験問題集 (有志による問題集)
- GitHub Actions ドキュメント
MS Learn: GitHub Actions コレクション
MS Learn: GitHub Actions コレクション
こちらは試験ガイドで紹介されているGitHub Actions の基本的な知識を学べるMS Learn です。GitHub Actions の概要や基本的な知識を学習できます。Learn の中には手を動かす演習もあるため、GitHub Actions を利用したことが無い、CI/CD ツールにあまり触れていない場合はこちらのコンテンツでどのようなものか知っておくとよいです。
GitHub CI/CD 実践ガイド
こちらはGitHub Actions の書籍となります。認定試験対策の書籍ではありませんが、GitHub Actions の知識だけでなく実務でどのように利用していくかも触れている書籍です。網羅的に知識を学びつつ、業務にも応用できるテクニックも載っているため、GitHub Actions を学ぶには良い書籍です。
LinkedIn ラーニング: GitHub Actions Cert Prep (Microsoft Press による)
GitHub Actions Cert Prep (Microsoft Press による)
こちらはLinkedIn のPremium プラン限定となりますが、Microsoft Press によるGitHub Actions Certification の動画コンテンツです。各領域のテーマについて解説されていて解説の最後にデモもあるため、試験の概要をざっくり理解するには良いコンテンツです。動画は英語ですが日本語の字幕をつけられるため、字幕を見ながら学習するとよいです。
ghcertified
https://github.com/FidelusAleksander/ghcertified
こちらはGitHub Certifications の認定試験のために、有志で作成した問題集となります。学習した内容の理解度を試したり、理解の浅い部分を見つけるために役立ちます。問題はMarkdown 形式で記載されているため、実際に問題集として利用する場合はClone してチェックボックスを外した状態でやってみるとよいです。間違えた問題や曖昧な部分はドキュメントを見たり実際にワークフローで動かして確認すると良いです。
GitHub Actions ドキュメント
こちらはGitHub Actions のドキュメントです。各コンテンツにおける不明点や疑問点、曖昧な点はドキュメントを見て確認します。テキストや動画だけではなくドキュメントの内容を参考にワークフローを作成したり挙動を確認すると理解が深まります。また、設定値に関する制約も試験では問われるため、このあたりはドキュメントを見て理解しておくことをおすすめします。
試験の申込
GitHub Actions Certification の準備ができたら試験の申し込みを行います。GitHub 認定試験に申し込むにはGitHub のアカウントが必須となるため、個人用のアカウントを準備しておいてください。準備ができたらGitHub Certification 登録ページから試験の登録を行います。
初めにCertificate のプロフィールを入力します。プロフィールを入力後、PSI で試験を受けるために事前承認申請を行います。こちらの申請は実施すると一定期間の間に試験を受ける必要があり、期間を過ぎた場合は再度承認申請が必要となります。試験申し込み時に申請したところ、すぐに承認されたため基本的にはあまり待たないかと思います。事前承認申請後、PSI ページに遷移するため試験を申し込みます。ここでテストセンターかオンライン受験を選択し、受験する言語を選択します。今回はテストセンターを選択しましたが、PSI 試験はPearson などと違い試験会場が多いわけではないため、近場で会場があるか事前に確認しておきましょう。
PSI 試験では、以下の身分証明書が必要となるため事前に準備をしておきます。
- 国際旅行用パスポート
- 運転免許証
- 州または都道府県の身分証明書、ビザ、緑のカードなどの、政府 ID カード (写真付き)
写真付きの身分証明書が必要となるため、他の資格試験と違い保険証は利用できないため注意が必要です。今回は運転免許証で問題なくできましたが、写真付きの身分証明がない場合は事前に準備しておきましょう。また、当日に身分証明ができないと試験を受けられず不合格となるため注意してください。
試験当日
2025年4月13日に秋葉原のテストセンターで受験しました。受付で試験開始時間と受験する試験を話すと試験内容に問題ないかの確認があります。こちらで問題なければ署名を行い、荷物を預けたのち試験会場に行きます。試験環境ではヘッドホンもあるため、周囲の音が気になるようであれば利用するとよいです。他の資格試験と違いメモ書きできるペーパーは無いため、試験中にメモを書くみたいなことはできません。
具体的な試験内容は記載できませんが、試験は2時間で75問、単一選択と複数選択の問題のみでした。このあたりは試験ごとに変わるかもしれません。GitHub Certifications では合格に必要な正解数や割合は公表されていないため、問題内容によって前後する可能性があります。あと、表示されている内容に合意するとすぐに試験が始まるため心の準備をしておきましょう。
試験は純粋な知識を問う問題が多かったです。MCP (Microsoft Certification Program) やAWS のようなケーススタディ試験よりLPIC、Cisco 認定試験の形式に近い印象でした。ワークフローの内容を見て回答するものから、Enterprise プランの管理に関する内容、カスタムアクション、シークレット管理とまんべんなく出題された印象でした。試験時間は見直しを行わなければ1時間ちょっとで終わりますが、今回は慎重に回答と見直しを行ったため15分程度残して完了しました。
今回は日本語で試験を受けましたが、日本語の内容は自動翻訳なのかあまり精度が高いとは言い難い感じでした。一部の問題では問題文の日本語がわかりにくいものもありました。また、試験中に英語に切り替えることができないため注意してください。
試験を終了するとアンケートの回答画面になるため、アンケート回答後に試験結果が表示されます。その場で合否が表示され、合格していればすぐにメールで結果が送られてきます。
試験結果
試験結果は以下のとおりです。アクションの作成やGitHub Actions の管理周りが若干低めですが合格でした。
試験項目 | 割合 |
---|---|
ワークフローの作成と保守 | 87% |
ワークフローの利用 | 91% |
アクションの作成と保守 | 60% |
企業内の GitHub Actions を管理する | 66% |
全体スコア | 78% |
試験の感想
GitHub Actions は業務でも利用していますが、管理周りやカスタムアクションの細かい部分、トリガーなど知らない部分について認定試験で学ぶことができました。また、基本的な知識についても体系的に学ぶことができ良かったです。特に管理周りは個人で触れない領域もいくつかあるため、このあたりを学べたのは良かったです。
GitHub は当たり前のように利用され、認定試験に合格していると基本的な知識を持っている証明にもなるため、興味のある人は学習し取得してみるとよいです。