Azure Premium SSD v2 ディスク変換を試してみる
今回は2024年11月7日のアップデートでGA されたStandard HDD、Standard SSD、Premium SSD v1 からAzure Premium SSD v2 への変換を試してみます。
Premium SSD v2 ディスク変換機能
Generally Available: Convert to Azure Premium SSD v2 disks
2024年11月7日のAzure Updates にてAzure マネージドディスクでPremium SSD v2 ディスクへの変換ができるようになりました。
Azure Premium SSD v2 ディスクとは
Azure Premium SSD v2 ディスクは、パフォーマンスに優れたマネージドディスクです。Ultra Disk と Premium SSD v1 の中間に位置付けられ、主に VM 上のデータベースやデータ分析など、大量の IOPS を必要とする要件に利用されます。Premium SSD v2 ディスクは、Premium Storage をサポートする VM サイズおよびゾーン VM でのみ利用可能です。Premium SSD v2 ディスクの容量は 1 GiB から 64 TiB まで設定可能です。ただし、Premium SSD v2 ディスクは OS ディスクとして利用できず、ホストキャッシュに対応していないなどの制約事項もあります。
Premium SSD v2 の料金はディスク容量、プロビジョニング済みの IOPS、プロビジョニング スループットで課金されます。詳細な料金は以下URL を参照してください。
従来の移行方法
Premium SSD v2 の変換機能が追加されるまで、他のストレージタイプからPremium SSD v2 への移行はスナップショットを用いて新しいディスクに移行が必要でした。データ移行を行う場合、データ容量によって移行時間が長くなりダウンタイムが長くなる、予期せぬトラブルによるデータの破損などの対策も必要となります。また、GA されていない機能を本番環境 (作業) で利用しない制約で作業者の負担増となっていました。
ディスク変換方法
変換手順
Premium SSD v2 への変換はAzure Portal から変更できます。移行対象のマネージドディスクを選択し、左ペインの「size + performance」を選択します。
Storage Size よりPremium SSD v2 を選択します。ゾーンの冗長が無いなどPremium SSD v2 の要件を満たしていない場合はPremium SSD v2 が選択肢に出てきません。画像でゾーン冗長を行っているStandard HDD からPremium SSD v2 への変換を実施しています。
Premium SSD v2 選択後、ディスクサイズ、ディスクIOPS、ディスクのスループットを設定し保存します。対象のマネージドディスクがAzure VM にアタッチされている場合、Azure VM 側の停止 (割り当て解除) を行わないと警告が表示され変換できないため注意が必要です。
注意点
LRS のディスクで作成している場合、直接変換できないため事前に可用性ゾーンを設定したディスクへの移行が必要となります。
Azure VM にマネージドディスクがアタッチされている場合、VM の停止 (割り当て解除) またはでタッチを行わないと変換できません。そのため、マネージドディスクを変換している間はVM の停止などによるダウンタイムが発生します。
まとめ
- Azure マネージドディスクでPremium SSD v2 への変換機能GA により、データ移行の負担が削減された
- ゾーンの冗長を行っていないLRS マネージドディスクの場合、一度ZRS への移行が必要となる
- Azure VM にアタッチされている場合、変換時にVM の停止 (割り当て解除) が必要となる